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時と空の唄1-9

[519]  花神 ミライ  2008-08-22投稿

「私を助けてくれませんか」その申し出にランスォールは素直にイエスとは言えなかった。
「明日…。彼らに居どころを知られた以上、私は長くこの街にはいられない。だから明日、朝噴水の前で待っています。」
彼女はそう言って動きの鈍った体を引きずりテントを出ていった。

その日の夕暮れ、シーラは町外れの教会を見つめていた。
「ランスはさ、十三年間あの教会で育ったんだ。今じゃあそこはあいつの唯一の家なんだ。」
背後で声がして振り向くとラウフは教会の傍で小さな子供たちと遊ぶランスォールを見ていた。
「家…」
そう呟いてまたシーラは踵を返し街へと帰って行った。
「…なんだ?あの子。」
街へと戻るシーラの背中を怪訝そうに見ながらラウフが呟いた。





作者より

はじめまして。花神ミライと申します。
えー、実は、「時と空の唄1-5」ってのが二つあって驚かれたと思いますがあれは私のミスで本来二つ目は1-6です。
この場を借りてお詫びを。又、私の初・携帯小説。
つまらない作品ですが、たくさんの方に読んで貰えればと思います。
どうぞこれからもよろしくお願いします。

花神 ミライ

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