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時空携帯 2話

[727]  小鉄  2008-08-23投稿
7月12日 東京

男は、シャワーから出て、煎れたてのコーヒーを手にした。朝一のコーヒーは、格別に美味い。飲みながら、テレビのニュースを、チェックするのが日課だ。

名前は、小田桐裕二。35歳、独身。正確には、3年前に離婚し、7歳になる娘がいる。ロンドンの一流大学を卒業後、帰国して、一流商社に入社。28歳で結婚、同時期、娘が生まれる。この頃までは、まずまずの人生だった。しかし、4年後の離婚と同時に、会社を辞める事になる。その後、友人の世話になり、現在まで、探偵として活動している。事務所は、一流のオフィスが建ち並ぶ場所に構え、自宅は、一等地の高級マンション。愛車は最新型のベンツを、乗り回している。しかし、これらはみな、世話になった友人の持ち物で、月10万と、破格の金額で借りているのだ。事業に成功して、ニューヨークに張り付いてる友人が、留守の間、管理してほしいとの理由だが、これは友人の優しさだと、裕二は悟っていた。だが友人にしてみれば、それだけではなかった。今は、精彩の無い生活をしているが、いざという時頼りになる、そんな男だからだ。

テレビからは、殺人事件のニュースが、流れていた。

感想

  • 11542: 句読点の使い方を見直してください。 [2011-01-16]

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