この試合ー2ープレーボール前
松尾英樹は7回裏、イレギュラーバウンドしたボールをとりそこね、さらに犠牲フライをもセンターの守備範囲を入り込んで、落球するというミスを犯した。
結果、それまで8対3で勝ちが決まりかけていた試合の流れが変わった。
というか、まだ勝っていたにも関わらず、ピッチャー池田小吉が一点差のプレッシャーに負けて、4点を失い最後の攻撃も抑えられてしまった。
ゲームセットだ。
8対11。
だかが負け試合、されど試合は試合なのだ。
あの時少年だった2人はその後、様々な野球経験をし互いにどんなレベルにせよ監督をつとめるほどになっていた。
しかし、何故かあの時のあの試合を悔やむ、悔やんでしまう二人だった。県予選の準決勝だった。
あれで二人の野球人生が変わったわけではない。次の年には勝って優勝旗も頂いた。
しかし、二人は会う毎にあの時の話をして、言いあってしまう。
因縁試合のいきさつも、とある監督の結婚式に呼ばれて二次会にて始まったいつものような言い争いが、原因だった。
互いに31歳にして独身、気になる異性がいるという打ち明け話が何故、因縁試合まで発展するのか…。
「よか式やったにゃ〜俺もそろそろ身を固めて…。こげな祝いをせにゃいかん」
松尾英樹が言った。
結婚式の二次会、バーを借り切って30人前後の男女がそれぞれに、盛り上がっていた。仕切り役がビンゴ大会を始め、視線がそちらに集中する。
その輪からはずれて隅のカウンターで、松尾英樹と池田小吉が焼酎を飲んでいた。
「お前がする気なら、その前に俺がゴーゴー〜ゴールインしちゃるさ。」
池田小吉が答えた。
互いに酔っていた。
「お前、その相手はおるんやろうな〜今から見つけるなら、間に合わんぞ!俺はもういいトコまでいっとるんやから」
「なんな、俺が振られたばかりやから、心配してくれとるんか…俺はほっといてもすぐアッチから寄ってくるけん」
小吉が小指を立てて、笑った。その笑い方にカチンとくる。英樹は酒をあおりながら、コイツは昔からビビりのクセして強気に出る奴だったと思い出していた。
《ー続くー》
結果、それまで8対3で勝ちが決まりかけていた試合の流れが変わった。
というか、まだ勝っていたにも関わらず、ピッチャー池田小吉が一点差のプレッシャーに負けて、4点を失い最後の攻撃も抑えられてしまった。
ゲームセットだ。
8対11。
だかが負け試合、されど試合は試合なのだ。
あの時少年だった2人はその後、様々な野球経験をし互いにどんなレベルにせよ監督をつとめるほどになっていた。
しかし、何故かあの時のあの試合を悔やむ、悔やんでしまう二人だった。県予選の準決勝だった。
あれで二人の野球人生が変わったわけではない。次の年には勝って優勝旗も頂いた。
しかし、二人は会う毎にあの時の話をして、言いあってしまう。
因縁試合のいきさつも、とある監督の結婚式に呼ばれて二次会にて始まったいつものような言い争いが、原因だった。
互いに31歳にして独身、気になる異性がいるという打ち明け話が何故、因縁試合まで発展するのか…。
「よか式やったにゃ〜俺もそろそろ身を固めて…。こげな祝いをせにゃいかん」
松尾英樹が言った。
結婚式の二次会、バーを借り切って30人前後の男女がそれぞれに、盛り上がっていた。仕切り役がビンゴ大会を始め、視線がそちらに集中する。
その輪からはずれて隅のカウンターで、松尾英樹と池田小吉が焼酎を飲んでいた。
「お前がする気なら、その前に俺がゴーゴー〜ゴールインしちゃるさ。」
池田小吉が答えた。
互いに酔っていた。
「お前、その相手はおるんやろうな〜今から見つけるなら、間に合わんぞ!俺はもういいトコまでいっとるんやから」
「なんな、俺が振られたばかりやから、心配してくれとるんか…俺はほっといてもすぐアッチから寄ってくるけん」
小吉が小指を立てて、笑った。その笑い方にカチンとくる。英樹は酒をあおりながら、コイツは昔からビビりのクセして強気に出る奴だったと思い出していた。
《ー続くー》
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