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信じたい―手作り―

[389]  ぱいん  2008-08-26投稿
土曜で学校がなかった結衣は、選択授業で使う毛糸を買いに行った。店は自転車で行ける距離だ。

(どれにしょうかな?)いっぱいあって、優柔不断な結衣は悩んでた。毛糸選ぶのに、40分かかってやっと決まった。白の細い毛糸と黄色のクリーム色と緑色のクリーム色にした。

〈授業でマフラー作るんだけどほしい?〉
〈ほしい〉
〈白にしたけどいい?〉〈任せる〉
〈わかった〉
結城にマフラーを作ることにした。なぜなら、もうすぐ結城の誕生日だからだ。結衣にできることはこれぐらいしかない…


家に帰ってさっそく編んだ。後は学校ですることにした。




月曜日学校に行った。朝からワクワクしていた。
「なんか、朝から嬉しそうじゃん」
「そう?」


キーンコーンカーンコーン
「花は誰にマフラー作ってんの?」
「岡の…」
恥ずかしそうに彼氏の名前を言った。
「結衣こそ…誰に作ってんの?」
「あたしは‥彼氏がいないからただ作ってるだけ」
「原がいるじゃん」
原直のこと…忘れてた。「いるけど、作らない」直なんて、どうでもいい。好きになろうって努力してるだけだし。

一時、キスするって話したけど今は違う。ていうか、最初からするつもりはなかった。直とはできない‥できるはずがない。結城しか無理だよ。

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