桜の木とともに 本編?
初めて桜が家に来た時、彼女は可愛いピンク色のワンピースを着ていた。
普段見ている彼女の服とは違っていたので、一瞬誰だか分からなかったが、彼女も男の子の家に行くのだから、しっかりして行けと親に言われたらしい。
「似合ってるかな?」
「う、うん。すごく似合ってるよ」
私がべた褒めすると、安心したようでホッとしていたが、すぐにいつもの顔になっていた。
桜は私の部屋よりも、目の前にある桜の木に夢中になっている。
「本当に大きいね。大和君の家よりもあるんだ、この桜」
当時の私の家は一階建てで、丁度私の部屋からも桜が見える位置にあったので、私もよく窓から眺めている。
「桜も満開だね?」
そう言いながらも、桜の木に夢中の彼女に、質問を続ける。
「桜は、毎年見てても飽きないのは、何でだろうね?」
少し彼女は考えて、
「きっと桜には、人を惹き付ける力があるんじゃないかな?」
「またわからないこと言ってくる」
そんな会話をしながらも、二人じっと、桜の木を眺めていていた。
その日、私は父にお願いして、桜の木にいる私達を撮ってほしいと頼んだ。
写真は、私と桜の一人ずつと、二人で並んでいる、計三枚を撮ってもらった。
できた写真はすぐに桜に渡し、残りの二枚は自分の宝箱に入れていたのだか、二人で撮ってもらった写真が、その後行方不明になるとは思わなかった。
一人で写っている写真を見ている私は息子に、
「今度、お前もあの木の下で撮ってあげるな?」
「ホント?!約束だよ?」頭を撫でながら、
「あぁ、約束だ」
桜と二人で写っている写真の行方は、両親に聞いても知らないと言われ続けた。本当の事を知るのは、成長した今でもわからない。
そんなことを考えていると、再び息子が一枚の写真を私に見せて、
「この女の子、誰?」
手にとって見ると、そこに写っている女の子が、こちらに向かって、笑顔でピースをしている写真。
私の記憶が、当時を思い出そうとしていた。
普段見ている彼女の服とは違っていたので、一瞬誰だか分からなかったが、彼女も男の子の家に行くのだから、しっかりして行けと親に言われたらしい。
「似合ってるかな?」
「う、うん。すごく似合ってるよ」
私がべた褒めすると、安心したようでホッとしていたが、すぐにいつもの顔になっていた。
桜は私の部屋よりも、目の前にある桜の木に夢中になっている。
「本当に大きいね。大和君の家よりもあるんだ、この桜」
当時の私の家は一階建てで、丁度私の部屋からも桜が見える位置にあったので、私もよく窓から眺めている。
「桜も満開だね?」
そう言いながらも、桜の木に夢中の彼女に、質問を続ける。
「桜は、毎年見てても飽きないのは、何でだろうね?」
少し彼女は考えて、
「きっと桜には、人を惹き付ける力があるんじゃないかな?」
「またわからないこと言ってくる」
そんな会話をしながらも、二人じっと、桜の木を眺めていていた。
その日、私は父にお願いして、桜の木にいる私達を撮ってほしいと頼んだ。
写真は、私と桜の一人ずつと、二人で並んでいる、計三枚を撮ってもらった。
できた写真はすぐに桜に渡し、残りの二枚は自分の宝箱に入れていたのだか、二人で撮ってもらった写真が、その後行方不明になるとは思わなかった。
一人で写っている写真を見ている私は息子に、
「今度、お前もあの木の下で撮ってあげるな?」
「ホント?!約束だよ?」頭を撫でながら、
「あぁ、約束だ」
桜と二人で写っている写真の行方は、両親に聞いても知らないと言われ続けた。本当の事を知るのは、成長した今でもわからない。
そんなことを考えていると、再び息子が一枚の写真を私に見せて、
「この女の子、誰?」
手にとって見ると、そこに写っている女の子が、こちらに向かって、笑顔でピースをしている写真。
私の記憶が、当時を思い出そうとしていた。
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