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最低な気持ち?

[4564]  龍王  2006-06-04投稿
私は誰も愛せない
だって愛なんて分からないから…

愛なんて知らない…





平凡な家で平凡な家族と平凡に育った。他と同じ普通に不自由無く育ったと思う。でも分からない事が一つだけあった…
人を愛すると言う感情…

「……ねぇ覚えてる?蓮華…」
鞠花が昔のアルバムを見つめながら聞いた。蓮華がアルバムに目を向ける。
「?…小さい頃の自分?多少覚えてるけど…」
「この写真…私達迷子になった時ね。こっちは近所の犬と一緒だし…これは蓮華と私の友達みんなと撮った写真…」
「そうだな…」
「私達…今も昔もずっと一緒ね…」
鞠花がアルバムから目線をあげて、蓮華を見つめた。蓮華は目線を合わさず、写真を見ている。
「…兄妹…だからな」蓮華がそう言うと鞠花は、悲笑しながら小さく〈そうね…〉と言った。





「あんたが…鞠花の兄貴か…?」

蓮華が家から出ると待ち伏せするように、椿が立っていた。
「?何か…」
「俺は椿、鞠花の彼氏って言えば分かる?」

蓮華は鞠花の彼氏と聞いても動揺しなかった。
「鞠花なら家にいる…」
「俺はあんたに用があるんだ!」
「…」
椿のいきなりの訪問。二人は公園に移動した。人はおらず閑散としている。
「…で…何の用?」
「あんた…どういうつもりで鞠花に手だしたんだ?」
椿の問いに、蓮華は答えず、口を閉ざす。そんな態度に椿は怒り、蓮華の胸ぐらを掴んで怒鳴った。
「ふざけんな!義理でも妹に手を出したあんたは最低だ!!しかもあいつに謝りも、言い訳もしない上に前の女とヨリを戻した?!馬鹿にしてんのか!!」
蓮華は黙って椿の言葉を聞き、顔を歪ませている。
「そんなの…俺が一番分かってるよ…」
開き直りにも聞こえるその発言に椿は切れた。
バキィィィ───
椿は拳を振り上げ、蓮華の顔を力の限り強く殴った。バランスを崩した蓮華は地面に倒れる。
「鞠花が大事なら絶対に許されない事をしたんだ!!お前は鞠花をどう思ってるんだ!!」
椿が怒りながら聞くと蓮華は平静に言った。
「愛してるよ…」
椿の顔が嫌悪感で歪む。
「でも……鞠花は血は繋がっていないけど義理の妹……このどうしようも無い感情は捨てる。鞠花には…一生かかっても償いはする。消えろと言われたらそうするよ…」


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