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向日葵と太陽?

[260]  ルート  2008-08-28投稿
坂を10分ほど登った。

「久しぶり。由紀。」

そう言うと俺は花と線香を供えた。


――――祭りの後…
「楽しかったね。来年もまたこようね!」

由紀は無邪気な笑顔で手を振っていた。

帰り道の交差点。

「ああまた来年も。」

俺も笑顔で手を振った。

これからずっと一緒にいたい。
これからずっとあの笑顔を守りたい。

由紀は左、俺は右。




「あの事を聞いたのは次の日の朝だったんだ。」

信号無視の車にひかれて、由紀が死んだ。

「俺が由紀の事、本当に好きだってこと……わかってくれてたかな?」

ポンッと雄太が俺の肩を叩く。

「最後は笑顔で帰ろうぜ。」

「あぁ。…じゃあ由紀また来るよ。また来年に。」




帰りの駅で見たちょっと遅め向日葵は……

帰りの駅で見たキラキラ輝く太陽は……

たぶんずっと俺を見てくれると思うから。

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