飛行機雲?
「鈴木、日曜日とか何し
てる?」
李遼がおもむろに聞いた。
「今は、勉強してる。推
薦ダメだったら、普通に
受験になるし。期末、も
う少し順位上げないと。
」
「そうか。期末だもんな
。忙しいよな。」
李遼は、何だか落ち着かない。
「何で?」不思議に思って尋ねると、
「水族館行かないかな、
と思って。」
李遼の言葉に、わたしは息を飲んだ。それって、もしかしてデート?わたしと?わたしを誘ってるの?
「また、今度にしよう。
気にするな、オレ、よく
一人で行くんだ。」
李遼は少し自転車を押す速度を早めた。キヨは、
何も知らずに新しく覚えた歌を歌っている。
「行く。」
李遼の背中に向かって、叫んでいた。
「え?」
李遼が振り向く。
「行きたい。わたし。1
日ぐらい大丈夫。その後
倍頑張るからいい。」
顔にまで力が入っているのがわかる。
李遼の顔もみるみる崩れる。
「じゃ、今度の日曜、駅
に9時。」
「うん。」
心臓が今にも爆発しそう。
「数学だけならオレ、得
意だから協力するよ。」
「うん。」
それ以上話せなくなった。李遼が、キヨと一緒に歌い出した。変な歌。
こんな時、キヨの存在が
すごくありがたい。三人で笑いながら帰ることができた。
何を着て行けばいいんだろう。考えてみたら、わたしはいつも制服だった。家ではいつも綿のパンツにTシャツだし、およそ女の子らしい格好なんてした事がない。
スタイルがいい訳じゃないし、美人でもない。髪型だってショートで、鏡に映るとまるで男の子みたいだ。
第一、自分に何が似合うかなんて考えた事もない。
初めて、きれいになりたいと思った。
李遼といて、一緒にいる子、可愛いなって誰かが思ってくれるような。
李遼が、恥ずかしくないように。
「サヤ、マイ、土曜日空
いてる?」
わたしは意を決して、二人に相談する事にした。
「珍しいね、ハルが誘う
なんて。」
サヤが興味津々で言う。
「ちょっと、困ってて。
あのさ、日曜日に誘われ
てて何着て行けばいいか
わからなくて。」
わたしはもそもそ口ごもりながら言った。
「わあ!すごい!デート
?」
サヤが自分の事のようにはしゃぐ。
「まさか、李じゃ。」
マイは、顔をくもらせた。
てる?」
李遼がおもむろに聞いた。
「今は、勉強してる。推
薦ダメだったら、普通に
受験になるし。期末、も
う少し順位上げないと。
」
「そうか。期末だもんな
。忙しいよな。」
李遼は、何だか落ち着かない。
「何で?」不思議に思って尋ねると、
「水族館行かないかな、
と思って。」
李遼の言葉に、わたしは息を飲んだ。それって、もしかしてデート?わたしと?わたしを誘ってるの?
「また、今度にしよう。
気にするな、オレ、よく
一人で行くんだ。」
李遼は少し自転車を押す速度を早めた。キヨは、
何も知らずに新しく覚えた歌を歌っている。
「行く。」
李遼の背中に向かって、叫んでいた。
「え?」
李遼が振り向く。
「行きたい。わたし。1
日ぐらい大丈夫。その後
倍頑張るからいい。」
顔にまで力が入っているのがわかる。
李遼の顔もみるみる崩れる。
「じゃ、今度の日曜、駅
に9時。」
「うん。」
心臓が今にも爆発しそう。
「数学だけならオレ、得
意だから協力するよ。」
「うん。」
それ以上話せなくなった。李遼が、キヨと一緒に歌い出した。変な歌。
こんな時、キヨの存在が
すごくありがたい。三人で笑いながら帰ることができた。
何を着て行けばいいんだろう。考えてみたら、わたしはいつも制服だった。家ではいつも綿のパンツにTシャツだし、およそ女の子らしい格好なんてした事がない。
スタイルがいい訳じゃないし、美人でもない。髪型だってショートで、鏡に映るとまるで男の子みたいだ。
第一、自分に何が似合うかなんて考えた事もない。
初めて、きれいになりたいと思った。
李遼といて、一緒にいる子、可愛いなって誰かが思ってくれるような。
李遼が、恥ずかしくないように。
「サヤ、マイ、土曜日空
いてる?」
わたしは意を決して、二人に相談する事にした。
「珍しいね、ハルが誘う
なんて。」
サヤが興味津々で言う。
「ちょっと、困ってて。
あのさ、日曜日に誘われ
てて何着て行けばいいか
わからなくて。」
わたしはもそもそ口ごもりながら言った。
「わあ!すごい!デート
?」
サヤが自分の事のようにはしゃぐ。
「まさか、李じゃ。」
マイは、顔をくもらせた。
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