携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 奈央と出会えたから。<204>

奈央と出会えたから。<204>

[566]  麻呂  2008-08-31投稿
* * * * * *

3学期が始まっても――



あたしと1-3のクラスメイト達との関係が変わる事は無かった。



聖人が教室でタツヤと争ったあの日以来、



クラスメイト達からのあたしへの嫌がらせは、無くなってはいたものの、



あたしは完全に、クラスの中では孤立していたんだ。



誰もあたしに話し掛けて来る者は、いなかったし、



視線さえも合わせてくれない。



気が付くと――



クラスの中で、



あたしは空気みたいな存在になっていたんだ。



タツヤは、相変わらず目立ちたがり屋で、



あの日――



クラスメイト達の前で、聖人に恥をかかされて以来、



表向きは、大人しくしている様に見えたケド、



相変わらず弱い者苛めをしていたり、



あまりいい噂を耳にしなかった。



自分より強い聖人に対し、“面白くない”と思っているコトも確かだった。



サチヨがお喋りなのは相変わらずで、



何時も誰かの噂話を何処からか仕入れて来ては、みんなの前で、得意気に話していた。



そして、ユカは――


こじれてしまった、あたしとの関係の気まずさからか、



あたしはやはり、避けられていた。



もう2度と入学して間もない頃の様に、仲良くはなれないんだよね。



あたし達も、もう直ぐ2年生――



2年生になったら、このクラスからは、誰と一緒になるだろう。



2年生になっても、あたしは“空気の存在”のままなのだろうか。



自分の存在が認められないのはやっぱ、悲し過ぎるよね。



2年生になっても、強い自分でいられる様に、頑張らなくっちゃ‥‥‥。

感想

感想はありません。

「 麻呂 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス