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泥棒日記?

[530]  たまご  2006-06-04投稿
(あの時は必死にあやかを助けようとしてたんだっけ……。)
亜紀はゆっくりと日記をめくっていく。


2月14日
今日もある家に入ったら二階で男の子と出会った。


その子はみるからにワルそうな雰囲気だった。

「誰だよ??勝手に入ってくんじゃねぇよ!!」
亜紀が誰であろうと関係ないといった雰囲気だった……。

(怖っ!!さすがに話せる雰囲気じゃなぃ……)


すると廊下から誰かが階段をのぼってくる音が…。
(どぉしょ〜〜!!!)

男の子は亜紀をにらみ続けていた。

(こ〜ゆ〜時はイチかバチかってやつ!?)

「あ…あたしだょ!!覚えてなぃ??」

「だから誰??」

「小さいときによく遊んでもらった……」

「悪い。覚えてねぇ。」

「そっかぁ……。(記憶がなくてよかったぁ〜〜)」


「おい。和樹この子どこの子だぁ??」

亜紀(!!!!!)

父親……だょね。怖っ!!親子そろって怖っ!!!

大柄で目つきの鋭い男。こっちも見るからに悪だったが、亜紀はその目の中になんとなく優しさを見た気がした……


「昔この辺にいたらしぃ。」

「こんな子いたっけか??」

「………で何の用だよ?」

携帯を見つめながら和樹は冷たく言った。


「…あぁ……。君ちょっとこいつに用あるんか??下で適当に待っててくれ。」
父親は亜紀に言った。

「はぃ……。」


廊下に出ると中から『母さんが』なんとかと、聞こえてきた気がした。


亜紀は外に出ようかと思ったが、出れなかった。
「おぃ!!!誰かいるんだろ??さっさと出てこい!!」

激しくドアを叩く音が聞こえた。

「嫌な予感。」
亜紀は小さくつぶやいた。

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