RPG−4
「ごめんなさい、びっくりしちゃって」
言葉にすれば軽いがこの衝撃は2度と忘れないんじゃないかと思う。
それにしても。
レイに起こされながら改めて辺りを見回した。まるでゲームの中みたいだ。勇者の格好した女の子に魔物。見たことのない大自然の風景。
視線をレイにやると、見つめ合う形になった。
「カナはどこから来たんだ?武器も何もないみたいだけど、よく今まで生きてたな」
感心した口調だが物騒なことを言っている。
「サパーを見たことないってことはかなり遠くから来たのか?」
「私もよく分からないの。最近は倒れるなんてことなかったのに・・・しかも見たことのない場所にいるなんて初めてで・・・どうやって来たのかも・・・」
言っているうちに自分でも馬鹿らしくなってきた。バスも電車も道すらないようなこんな所にどうやって来たか分からないなんて。ふざけているか、それともおかしいと思われるかだ。しかしレイはふうんと生返事みたいなものを返してまた歩みを進めた。ちらりと顔を見たが、何を考えているのかは分からなかった。
「・・・サパーってやつ、子供だったの?」
ずっと気になっていたことを聞いた。なかなか言い出せなかったのは本当のことを聞くのが怖かったからだ。あんな大きくてまだ子供だなんて。
「大人のサパーはもっとでかい。1番すごかったのは、あのサパーの3倍くらいだったな」
あれはすごかったと顔色ひとつ変えずに言うレイの横で、カナがまた青くなった。
「ここは何ていう所なの?」
話題を変えようと言った。また気分が悪くなってきた。
「ここはスータ。ああ、言ってなかったけど、今向かってるのはビガ村だよ。あたしの村」
それからその村に着くまでここのことを色々聞いた。知れば知るほどゲームの世界に思えるし、疑えないような気になる。だって魔物が現れたじゃないか。この少女はそれを剣で倒したじゃないか。何から何まで幼い頃にやったゲームそのまま、いや、そのものだ。
相変わらずどうしてそんな世界に来たのかは分からないが、1つ分かったことがある。風邪をひけば入院する、学校に行けば保健室、散歩に出かけて病院に運ばれたことだってある。小さな頃から病弱でか弱かった私の体が、いまはこんなに長い距離を歩いている。息もあがっていない。普通になっている。喜びで震える両手をしっかりにぎりしめた。
言葉にすれば軽いがこの衝撃は2度と忘れないんじゃないかと思う。
それにしても。
レイに起こされながら改めて辺りを見回した。まるでゲームの中みたいだ。勇者の格好した女の子に魔物。見たことのない大自然の風景。
視線をレイにやると、見つめ合う形になった。
「カナはどこから来たんだ?武器も何もないみたいだけど、よく今まで生きてたな」
感心した口調だが物騒なことを言っている。
「サパーを見たことないってことはかなり遠くから来たのか?」
「私もよく分からないの。最近は倒れるなんてことなかったのに・・・しかも見たことのない場所にいるなんて初めてで・・・どうやって来たのかも・・・」
言っているうちに自分でも馬鹿らしくなってきた。バスも電車も道すらないようなこんな所にどうやって来たか分からないなんて。ふざけているか、それともおかしいと思われるかだ。しかしレイはふうんと生返事みたいなものを返してまた歩みを進めた。ちらりと顔を見たが、何を考えているのかは分からなかった。
「・・・サパーってやつ、子供だったの?」
ずっと気になっていたことを聞いた。なかなか言い出せなかったのは本当のことを聞くのが怖かったからだ。あんな大きくてまだ子供だなんて。
「大人のサパーはもっとでかい。1番すごかったのは、あのサパーの3倍くらいだったな」
あれはすごかったと顔色ひとつ変えずに言うレイの横で、カナがまた青くなった。
「ここは何ていう所なの?」
話題を変えようと言った。また気分が悪くなってきた。
「ここはスータ。ああ、言ってなかったけど、今向かってるのはビガ村だよ。あたしの村」
それからその村に着くまでここのことを色々聞いた。知れば知るほどゲームの世界に思えるし、疑えないような気になる。だって魔物が現れたじゃないか。この少女はそれを剣で倒したじゃないか。何から何まで幼い頃にやったゲームそのまま、いや、そのものだ。
相変わらずどうしてそんな世界に来たのかは分からないが、1つ分かったことがある。風邪をひけば入院する、学校に行けば保健室、散歩に出かけて病院に運ばれたことだってある。小さな頃から病弱でか弱かった私の体が、いまはこんなに長い距離を歩いている。息もあがっていない。普通になっている。喜びで震える両手をしっかりにぎりしめた。
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