貴方の手
雨、雨、雨。辺りは雨雲が、たちこめている。 梅雨のこの時期に、ハンバーガーショツプの外で一組のカップルが立っていた。「あっの、とりあえず歩こう?」 髪を、二つにくくった女が口を開いた。 「あぁ、ちょっとまってくれ!コイツかたづける」 男の方が、二個目のチキンバーガーを片手に返事をした。二人とも、制服身につけていて。胸元には某高等学校の名が、のっていた。数分後、二人は。道端を、歩いていた。 女が、ポケットから携帯を取出しメールを送信した。「あれ、携帯がなってる」男の携帯の画面には、 「手を、つないで」 と文字が載っていた。 男が、女の方を向くと彼女は。逆方向に顔を向けていた。 男は、ゆっくりと彼女に近寄り。手を、彼女の手に当てた。彼は彼女の顔をチラリと覗き見た。まっかにそまる彼女の顔、手から伝わる震え。すべてを受けとめ彼は、彼女の手に自分の手を重ねた。 力を、こめれば。はかなく崩れそうな彼女の手。だけど離したくなくて、離せば失いそうで。ゆっくりと彼は、手に力をこめた。 すると確かに彼女の手からも力が伝わった。
感想
感想はありません。
「 千尋千歳 」の携帯小説
- 【携帯版】多賀城[たがのき]の携帯サイトが完成しました。
- PC用小説サイト新設のお知らせ
- 「携帯小説!」がスマートフォンに対応しました
- 【状況報告】03/18の管理人現況
- 【ネット復活】更新再開
- 管理人です。
- サイトの新デザインを作ってみました。