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貴方の手2

[355]  千尋千歳  2006-06-04投稿
雨は、止む気配すらみせない。しかし彼らは、ただただ歩きつづけた。手を繋いで。          「雨、止まないな」   「うん、止まないね」  雨の中、彼と彼女は。  ただただ歩いた。    「まだ、雨止まないな」 「うん、まだ止まないね」二人の手から、すこし力が抜けた。彼は、何かを確かめるように。ゆっくりと手に力をこめた。するとすぐに彼女の手に力が、こめられた。         「ねぇ、手。離せないね」「ああ、なんでだろうな」二人の手は、もとからそうするために存在していたかのように。ぴったりと重なっていた。       「そろそろ、時間だな」 「うん、時間だね」   「もうすこしだけ、このままにさせて。一分でいいから」          「ああ、わかったよ」  二人の手が、離れたのは。それから三十分後だった。

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