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貴方の手4

[375]  千尋千歳  2006-06-04投稿
あの時から、十時間たった「ねぇ、生まれ変わったらまた。彼女にして・・」 「ああ、絶対にしてやる。だから少しでも長く生きてくれお願いだ・・・」   彼女は、病気だった。医者からは、余命3ヵ月を。宣告された。そしてこの日は必ずくる。しってたんだそれなのに、いつしか忘れていた。        「ごめんね、ずっと一緒にいれなくて」      雨の音に、かぼそい彼女の声は消され。とぎれとぎれにしか、聞こえなかった。彼は、握る手に力をこめた「ハァッ、ハァ」    突然、彼女の息遣いが。荒くなった。彼は、ナースコールを押そうとした   「おさないで、千尋。もうたすからないよ。」   彼は、押すのをやめ。  手にさらに力をこめ、下唇を噛んだ。       それから、数分後。   彼女の手から力が抜けた。機械の一つが、ピーと音をならした。       気が付けば、雨は。やんでいた。病室には、彼女の親の声が。響いた。    彼は泣かなかった。   「愛理、お前は。ここに、いるよな・・・」    彼は、手を広げた。   そこには、彼女の最後に残した。生きた証が、赤くなり浮かんでいた。

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