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サークルチェンジ #7

[678]  Hollow Man  2008-09-03投稿
隼人は家に帰るとテーブルにあったおにぎりをつまみ食いした。

「コラッ!またあんた手も洗わんで!はーズボンも買ったばっかで汚して… 。 高校生になったんやからしっかりせな!」
夕飯の支度を終えようとしていた母親に早速叱られた。

「かあちゃんもうパート行くから将人と留守番頼むよ。あんたも朝早いから夜は早よう寝とき!」

隼人は母親と弟との3人暮し。母親は朝から夕方まで働き、夜からはパートに出る。
それでも苦しい家計を支えるため隼人は中学から新聞配達を始めた。
団地の階段の登り降り(エレベーターのあるマンションでも階段の方が速く配れる)、配達途中の坂道はかなりハードだ。
驚異的な爆発力を持つ隼人の強靭な足腰には、こういった秘密がある。

進学先も家計を支えながらとなると、バイトが許可されている尾張ヶ丘に自然と絞られた。
例えば強豪私学の野球部寮に入ればそうはいかない。

「はわぁわぁ、やっぱり家は寝心地いいよなぁ」
隼人は晩御飯を済ませるとウタウタと眠りについた。

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