マイナス×マイナス 10
数学の宿題が終わった時から抱いていた感情がなんなのかは分からないが、ヨージは少なくとも素晴らしい人間だということは実穂には分かった。
それだけで十分だった。
実穂はヨージと愛し合うことでその気持ちを伝えたかった。
ヨージとキスをする度に、ヨージの熱い体を感じる度に、自分が今まで感じた寂しさや虚しさをヨージが救ってくれている気がした。
シーツの上で抱き合ったまま、二人は泣いた。
起きたのはすぐだった。
まだ朝陽がやっと顔を出し始めた時間だった。
「じ…さつ?」
「うん…………ずーっと、考えてた。」
本当だった。
ヨージのような人間はもうこの世から消えた。
そう思っていたからだった。
「でも間違いだったの。私ってどこまでも馬鹿だから……。泣いても泣いても、気持ちが晴れないから…。」
「そっか……なら。
気持ちが晴れるまで泣けば良いよ。」
言いながらヨージは実穂を後ろから抱き締めていた。
それだけで十分だった。
実穂はヨージと愛し合うことでその気持ちを伝えたかった。
ヨージとキスをする度に、ヨージの熱い体を感じる度に、自分が今まで感じた寂しさや虚しさをヨージが救ってくれている気がした。
シーツの上で抱き合ったまま、二人は泣いた。
起きたのはすぐだった。
まだ朝陽がやっと顔を出し始めた時間だった。
「じ…さつ?」
「うん…………ずーっと、考えてた。」
本当だった。
ヨージのような人間はもうこの世から消えた。
そう思っていたからだった。
「でも間違いだったの。私ってどこまでも馬鹿だから……。泣いても泣いても、気持ちが晴れないから…。」
「そっか……なら。
気持ちが晴れるまで泣けば良いよ。」
言いながらヨージは実穂を後ろから抱き締めていた。
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