ロストクロニクル 序章―2
馬車に揺られること10分、タクトは今兵士が乗ってきた馬車の中にいる
、妹とおばあちゃんも隣にいる。 「あの〜、どこに向かってるんですか?」
「パラス城さ」
兵士が馬を操りながら答える。
「パッ、パラス城ですか!」
信じられないというようにもう一度「あのパラス城ですか?」と聞いた。
「そうとも!君たちはこのパラスの国王のおられるあのパラス城にいけるのさ!」
パラス城といえば特別な事情でも限り一般の人たちは絶対に入ることの許されないオーケスに建つパラスの王城だ。タクトはそんなパラス城をいつも見ながら、いつか自分も一度でいいから入ってみたいなと思っていた。 でも、こんなに早く城に入れるとは思ってもみなかった。 「うわ〜、すごいあのパラス城に行けるなんて。二人とも今からパラス城に行けるぞ!」
「本当に?やったねお兄ちゃん。でも、どうして?」
「本当だな」
タクトは兵士に聞いた。
「ぼくたちはどうしてパラス城にいけるんですか?」
「それは、タクト君、君が特別な人だからだよ」
意味深な言葉だったが、もっと大切なことを思い出した。
「もう一つ聞いてもいいですか」
「なんだい?」
「村は・・・村はどうなったんですか?」
兵士は少し黙ると静かに言った。
「死者は少数出た」
「その中にウェイトというぼくと同じくらいの年の男の子はいませんでしたか」
ウェイトというのはタクトの幼なじみで、物心ついた頃にはもう一緒にいたというほど仲のいい親友だ。
「ウェイト君ならもう城に着いていると思うよ」
「ウェイトも城にいるんですか」
「ああ、ウェイト君も特別だからね」
タクトもそろそろ特別の意味が気になってきた。
でも、その前にフィールが
「特別ってなーに?」と聞いた。
「それは、着いてからのおたのしみさ。あっ、そうだ。タクト君、ウェイト君ってどんな子だい」
と話題を変えるように唐突に聞いてきた。
「そうだなーぼくよりも全てにおいて長けている奴ですね。でも、足の速さは負けませんよ」
「ああ、君の足の速さは知ってるよ。パラスいち足の速い少年さ」
タクトは照れ隠しをするため「でも、それ以外は負けます」と言った直後
「ガラガラガラ」
門の音だ。
「ようこそ!パラス城へ!」
目の前には我が目を疑いたくなるような壮大な城があった。
、妹とおばあちゃんも隣にいる。 「あの〜、どこに向かってるんですか?」
「パラス城さ」
兵士が馬を操りながら答える。
「パッ、パラス城ですか!」
信じられないというようにもう一度「あのパラス城ですか?」と聞いた。
「そうとも!君たちはこのパラスの国王のおられるあのパラス城にいけるのさ!」
パラス城といえば特別な事情でも限り一般の人たちは絶対に入ることの許されないオーケスに建つパラスの王城だ。タクトはそんなパラス城をいつも見ながら、いつか自分も一度でいいから入ってみたいなと思っていた。 でも、こんなに早く城に入れるとは思ってもみなかった。 「うわ〜、すごいあのパラス城に行けるなんて。二人とも今からパラス城に行けるぞ!」
「本当に?やったねお兄ちゃん。でも、どうして?」
「本当だな」
タクトは兵士に聞いた。
「ぼくたちはどうしてパラス城にいけるんですか?」
「それは、タクト君、君が特別な人だからだよ」
意味深な言葉だったが、もっと大切なことを思い出した。
「もう一つ聞いてもいいですか」
「なんだい?」
「村は・・・村はどうなったんですか?」
兵士は少し黙ると静かに言った。
「死者は少数出た」
「その中にウェイトというぼくと同じくらいの年の男の子はいませんでしたか」
ウェイトというのはタクトの幼なじみで、物心ついた頃にはもう一緒にいたというほど仲のいい親友だ。
「ウェイト君ならもう城に着いていると思うよ」
「ウェイトも城にいるんですか」
「ああ、ウェイト君も特別だからね」
タクトもそろそろ特別の意味が気になってきた。
でも、その前にフィールが
「特別ってなーに?」と聞いた。
「それは、着いてからのおたのしみさ。あっ、そうだ。タクト君、ウェイト君ってどんな子だい」
と話題を変えるように唐突に聞いてきた。
「そうだなーぼくよりも全てにおいて長けている奴ですね。でも、足の速さは負けませんよ」
「ああ、君の足の速さは知ってるよ。パラスいち足の速い少年さ」
タクトは照れ隠しをするため「でも、それ以外は負けます」と言った直後
「ガラガラガラ」
門の音だ。
「ようこそ!パラス城へ!」
目の前には我が目を疑いたくなるような壮大な城があった。
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