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君のために…(7)

[220]  じゅりあ  2008-09-10投稿
「あ、同じクラスの奴ら…」
こうちゃんが言うと、彼らも私に気付き口々に喋りだした。

「彼女連れてんか」
「星窪の制服じゃん!オジョー?」

「ってか噂の貧乳ちゃん!?」
「!ちょっ、おまっ」

こうちゃんが最後に発した男子の口を塞ごうとしたけど…。

(噂?…貧乳?)

思わず引きつってしまう。
(こうちゃん…学校で私の事、そんな風に言ってんの?)

明らかに引いてる私にこうちゃんが青ざめた顔で『違う!』と訴えかけている。
そんなの、こうちゃんが言わなきゃ広まったりしないじゃない。
マフラーをキュッと握りしめた。


私が居心地の悪さにうつ向いた、

その時――


「ウッサイ、お前ら!!」

いきなりこうちゃんが仔犬みたいに吠えた。
自分より大きな4人を前に。

電車が来て、呆然としてる彼らから遠ざかるように、こうちゃんは早足で歩き出す。
私はそんな彼に手を引かれ、鼓動を高鳴らせていた。
だって、あの日以来だから。

こんな風に触れられるのは――

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