君のために(9)
しどろもどろ頭を掻いてみたり、手を合わせて謝ったりしてる俺を見て、彼女はやっと声を出した。
「べ、別に…誤解してるの、こうちゃんの方だし」
「え、だってメッチャ怒ってる…?」
「…怒ってないよ。焦ったって言うか〜」
…イヤイヤ、焦ってたのは俺だよ?
その後、何も続けないもんだから暫く二人とも無言だった。
(何か話題…神様、話題をくれっ!!)
いつもメールであれだけ会話してるのが嘘のようだ…。
トンッ…
手の甲に温かい何かがあたって、それがさおりんの手だと気付くのに時間はかからなかった。
「手、つないでい?」
!?
嘘だろ?
彼女の方からそんなん聞けるとは!
「う、ぅん!」
何か声裏返ったし!
そっと彼女の手を受け入れる。
「今日、寒いし…、さっきの温かかったからっ」
窓の外を見つめながら言う彼女の顔も真っ赤で、俺はようやく気付いた。
あぁ、怒ってた訳じゃなかったんだ。
もしかして、彼女も俺と同じ気持ち―…?
「べ、別に…誤解してるの、こうちゃんの方だし」
「え、だってメッチャ怒ってる…?」
「…怒ってないよ。焦ったって言うか〜」
…イヤイヤ、焦ってたのは俺だよ?
その後、何も続けないもんだから暫く二人とも無言だった。
(何か話題…神様、話題をくれっ!!)
いつもメールであれだけ会話してるのが嘘のようだ…。
トンッ…
手の甲に温かい何かがあたって、それがさおりんの手だと気付くのに時間はかからなかった。
「手、つないでい?」
!?
嘘だろ?
彼女の方からそんなん聞けるとは!
「う、ぅん!」
何か声裏返ったし!
そっと彼女の手を受け入れる。
「今日、寒いし…、さっきの温かかったからっ」
窓の外を見つめながら言う彼女の顔も真っ赤で、俺はようやく気付いた。
あぁ、怒ってた訳じゃなかったんだ。
もしかして、彼女も俺と同じ気持ち―…?
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