雪窓
俺は、佐藤雄。
俺が高一の冬休みに入る前日。
その日は借りてた資料を返しに、図書室に行った。
「失礼します…」
誰も居ない図書室に、俺はあいさつをし、ドアを閉めた。
資料があった場所へ戻す。
沢山の本と本との間につめて入れる。
ガラガラ…
ドアが開く音がした。
振り向くと、女子が本を片手入って来た。
とてもその子は、可愛いかった。
彼女は窓を見て言った。
「雪だ…。」
俺も思わず、窓を見る。
雪が降っていた。
彼女は続けて言った。
「ねぇ、雪が溶けたら何になると思う?」
俺は即答で答えた。
「水!!」
彼女はまた言った。
「違うよ。雪が溶けたら…春になるの。暖かい、春になるの。」
俺と彼女は、その後も何分か窓の外を見ていた。
次の日、俺は補修で学校に行くことになった。
友達から聞いた話によると、彼女は千倉唯。
俺のお隣のクラスの女子。
地味だが、結構モテるらしい。
俺はそれから毎日図書室に行くようになった。
(続く…)
感想
感想はありません。