携帯小説!(PC版)

初恋

[430]  岬 登夜  2008-09-19投稿
これが恋だと気付いたときには

もうその恋は終わっていた

彼はいつも無口だった
何を考えているのか時々解らなくて私はいつも怒ってばかり

何の関係も持たない曖昧で壊れやすい日常がこの先も続くとどこかで信じていた

あの日電話が鳴って貴方が事故で死んだと聞いたとき

私と貴方がただのクラスメートだと
何の繋がりも確かなものなど一つもなかったと

ただの私の片思いに過ぎなかったのだと
現実はそう告げていた

私は貴方の死で
貴方への恋に気がついた

だけど気付いたときには
もう 二度と叶わない恋だと…


あれから何年か立ち
何度か恋はしたけど

あれ以上の恋を知らない


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