ソードメーカー12―?
セイルは首を振って、小さく息を吐いた。
「セイルさん。アゼル君が焼け死んでしまった時、何か篝火のようなものは焚いていませんでしたか?」
「篝火…そういえば、祭の時には沿道に篝火を焚いていましたが…。しかし、民家とは十分に距離を置いて設置する決まりになっていましたし、燃え移ったとは…」
「実はこの事件に関する警察の調書があるのです。それによると、この燃えた建物と篝火の距離は、ずかしか離れていなかったというのです」
「…何ですって!?」
「そして、燃えた倉庫跡からは闇のエネルギーも光のエネルギーも出てこなかったそうです。これが決定的となって、ロザラムは無罪放免されたのですよ」
「…そんな…」
セイルは呆然とした表情で、拳を小刻みに震わせた。「まさかセイルさん…貴方はこんな事も知らずに、ロザラムを疑っていたのですか?」
リグラは厳しい表情で、セイルを見た。
「っ!町の人達が皆そう言ってたんだ!『ロザラムがやった』って、だから私は…私は…!」
セイルは髪を掻きむしりながら、嗚咽した。
「ロザラムという男は、本当は心の優しい男の子だったのでしょうね」
「…どうしてですか?」
「貴方達親子だけは、殺せなかったのですから」
「セイルさん。アゼル君が焼け死んでしまった時、何か篝火のようなものは焚いていませんでしたか?」
「篝火…そういえば、祭の時には沿道に篝火を焚いていましたが…。しかし、民家とは十分に距離を置いて設置する決まりになっていましたし、燃え移ったとは…」
「実はこの事件に関する警察の調書があるのです。それによると、この燃えた建物と篝火の距離は、ずかしか離れていなかったというのです」
「…何ですって!?」
「そして、燃えた倉庫跡からは闇のエネルギーも光のエネルギーも出てこなかったそうです。これが決定的となって、ロザラムは無罪放免されたのですよ」
「…そんな…」
セイルは呆然とした表情で、拳を小刻みに震わせた。「まさかセイルさん…貴方はこんな事も知らずに、ロザラムを疑っていたのですか?」
リグラは厳しい表情で、セイルを見た。
「っ!町の人達が皆そう言ってたんだ!『ロザラムがやった』って、だから私は…私は…!」
セイルは髪を掻きむしりながら、嗚咽した。
「ロザラムという男は、本当は心の優しい男の子だったのでしょうね」
「…どうしてですか?」
「貴方達親子だけは、殺せなかったのですから」
感想
感想はありません。