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線香花火

[3071]  ハナビ  2008-09-22投稿
線香花火のように
はかなくて
一瞬の光に

夏の匂いに
目眩がした

貴方はまだ奏でていますか?
共鳴していますか?

あの夏の日,あたしは何ももっていなかった。虚構の宝石に包まれて鳥籠のなかでもがいていた。

あたしを証明できるものが欲しくて,暗闇の中を手探りをしていた。叫びたかった。

此処にいるって。

貴方は小さなライブハウスで音を奏でていた。
踊る獅子のように激しく強く,その音はあたしの身体中を熱くした。

あたしはただ貴方を見つめていた。強烈な憧れと嫉妬。

探していた感覚だった。
あたしは貴方にいった。

「エクスタシー」
貴方は悪戯っ子のように笑うと名前をきいた。

「ハナビ」
貴方は笑いながらいった。

「ハナビちゃんね,俺はタツヤでいいよ。」

たぶん,無条件に落ちていたんだと思う。その日からあたしとタツヤはライブハウスで逢うようになった。

その間,音で交じり合った。言葉も肉体も越えたエクスタシーにあたしは泣きそうだった。

タツヤは距離を確かめるようにあたしの目を見つめていたし,同じようにあたしもバランスをとっていた。

決して繋がることはなかった。

あの夏の日,いつものように

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