ペナルティーに勝利した男が話しかけてくる。
「大丈夫か？」

「あ、あぁ…」
何が何だか分からないが、とりあえず助かったようだ。

しかし、そう思ったのも、つかの間だった。
防弾ガラスが割れる音、それは尋常じゃないほど大きな音だったのだろう。その音を聞き付けた新たなペナルティー達が２人現れたのだ。

「どうする？」
男に聞く。
逃げろ、と言うのだろうと思った。が、男の口から出た指示はとんでもないものだった。

「奴らを鎮圧するぞ！協力しろ！！」

「はあ！？」
驚きの余り、信じられなかったが、男は素早かった。
男が、鎌を持ったペナルティーの腹をおもいっきり殴った。
そして、ふらついている隙に、顔面に一発拳を食らわした。

ペナルティーは、完全にダウンした。

しかし、もう一人のペナルティーが、運悪く勇に襲い掛かった。

「くそ、うぉおぉｯ！！！」

勇の拳は、ペナルティーを外した。しかし、手に持っていた大鎌を弾いた。

カランカラン…

勇は大鎌を素早く奪い、勢いよくペナルティーに向かって投げた。

「当たれぇぇぇぇえｯ！！！」

ブーメランの様に回転する鎌は、グサリｯ、とペナルティーの腹を捕らえ、引き裂いた。
ドクドクと鮮血吹き出し、死んだようだ。
「ざまぁみろ…！！」

「やるじゃねぇか。」
男は、ガッツポーズをして見せた。

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