気まぐれサ―ティーン 1
彼が経験した痛みはおそらく、僕と同じなのだろう――
ゆっくりと優しい時間に流されながら、時折垣間見えるのは友人の笑顔。
気まぐれで、ある時はなるようになれと言わんばかりの振る舞いもされるけど、僕にとっては大切で、これからも大切にしたい友人。日村竜貴というその人は僕にとって、憧れであって。
「勇馬」
いつからか忘れた。けど気付いたら竜貴は休み時間、僕のクラスに顔を出さないことはなかった。
「竜貴!」
僕はそんな来訪者にいつも驚き、同時に気持ちが明るくなる。
休み時間になると、僕らはいつも揃って屋上に行く。
「誰もいないっていいな」
竜貴はもう口癖になった台詞を呟き、冷たいコンクリートの上に寝転がるのだ。
でも僕たちはまだ知らなかった。
好きな時に好きなことができるこの自由、幸せな日々が少しずつ形を失っていっていることに。
気まぐれで過ごした3年前。16になった今でも懐かしい。
だけど今とあの時は違う。今では、気まぐれでうまくいくようなことはない気がする。
痛切に悲しくなって、帰りのホ―ムル―ムが済むと、僕は誰よりも早く校門を出た。
ゆっくりと優しい時間に流されながら、時折垣間見えるのは友人の笑顔。
気まぐれで、ある時はなるようになれと言わんばかりの振る舞いもされるけど、僕にとっては大切で、これからも大切にしたい友人。日村竜貴というその人は僕にとって、憧れであって。
「勇馬」
いつからか忘れた。けど気付いたら竜貴は休み時間、僕のクラスに顔を出さないことはなかった。
「竜貴!」
僕はそんな来訪者にいつも驚き、同時に気持ちが明るくなる。
休み時間になると、僕らはいつも揃って屋上に行く。
「誰もいないっていいな」
竜貴はもう口癖になった台詞を呟き、冷たいコンクリートの上に寝転がるのだ。
でも僕たちはまだ知らなかった。
好きな時に好きなことができるこの自由、幸せな日々が少しずつ形を失っていっていることに。
気まぐれで過ごした3年前。16になった今でも懐かしい。
だけど今とあの時は違う。今では、気まぐれでうまくいくようなことはない気がする。
痛切に悲しくなって、帰りのホ―ムル―ムが済むと、僕は誰よりも早く校門を出た。
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