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夜に咲く華〜その6〜

[440]  岬 登夜  2008-09-29投稿
鶴の顔が歪む。
「今頃、何の用です?金持ちの道楽に付き合ってる暇なんかないんですよ。私達親子を路頭に迷わしておいて探してた?よく言えますねぇ。それとも私が女郎してると思って買いに来たんですか?そりゃあ残念でしたねぇ。代わりの女は沢山いるからお好きなのをどうぞ」
刺のある言い方をして紅を突き飛ばしさっさと店の外に消えていった。

健吾はその場に膝を付いてうなだれた。
「あれは誰だ。私の知っているつうで無い。あれは…」



健吾が離れで酒を飲んでいると紅の耳に入った頃には泥酔状態だった。
「全く手のかかる」
開いた銚子を妙に母屋まで片付けさせ、紅は健吾の手から銚子を取り上げる。
「飲めやしないのにこんなに飲んで…」
ちょっと健吾が哀れに思った瞬間、
「つう…。つう…」

腕を掴まれ、抱き寄せられる。
「えっ…?」
と思った時には身体中に重さを感じていた。
「健吾さん…?どいて」
健吾の眼はすわっていた。
「そうだ。ここは金さえ払えば相手してくれるんだろう? だったら相手してくれよ。ねぇ?」
そういい健吾は紅に襲い掛かる。酔っているせいか乱暴で力も手加減ない。
「やめ、やめて!」


大声をあげたいが上から乗られているので声も出ない。健吾は身体中をまさぐり徐々に紅の着物を解いていく。

健吾の一物見た瞬間紅は身体を強張らせた。話しには聞くことはあっても実物を見るのは初めてで紅は息を飲む。

すぐに鈍い痛みが下腹部に走る。と、身体の中を健吾の一物が動く。
酔っているので何度か動き果ててしまい、健吾はその場に寝転がる。


紅に何が起きたのか身体は知っていたが頭は理解出来なかった。
痛みが全てを物語っている。

「べ…にお嬢様…?」
振り返ると妙が入口で青ざめた顔して立ち尽くしていた。
「妙…。私…」
妙は紅の側に駆け寄り抱きしめ、着物の乱れを直した。白い襦袢に赤く付いた染みで妙は理解した。初めて客を取った遊女のそれを妙は何度か洗濯したことがあったから。

「私がもう少し早く離れに戻っていたら。すいません。すいません」
余りに妙が号泣するので紅は何と無く泣けずにぼんやりと座っていた。

妙の泣き声で店から清松等が様子を見に来た時にはまるで妙の方が襲われた娘のようだった。

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