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21世紀フランダースの犬 近未来世界名作物語

[428]  綾波雪乃丞  2006-06-10投稿
序章 ネロ

21世紀初頭 12月
「このぉー!くたばれ!」
ネロ少年は日本刀で男に斬りかかった。
男はあっけにとられている内に、
ネロの日本刀で、肩、胸、腹とえぐるように斬られた。
男は倒れ、うずくまっていた。
ネロは、その上に立ちはだかった。
男は声にならないような小さな声で震えながら言った。
「ネロ、こんなことしていいと思っているのか・・・」
ネロはさらに怒りの表情になり、
「そんな口きけねぇー様にしてやるぜ」
ネロは男の口に日本刀を入れ口の奥まで押し込み、
その次の瞬間、男の顔に足を踏みつけた。
男は震えながら、もがき、苦しんでいた。

19世紀 クリスマス
ネロ少年と愛犬パトラッッシュは、雪の中を歩き、空腹のなか
誰もいない教会にたどりついていたのです。
ネロとパトラッシュは抱き合っていました。
「パトラッシュ、寒いよ、なんだか疲れたよ」
月の光が教会のネロが今までお金がないためにみれなかった
ルーベンスの絵を照らし出していました。
「パトラッシュ!ねえ、みてごらん!これが、あんなにみたかった
ルーベンスの絵だよ」
ネロもパトラッシュも喜びの涙をうかべ
「神様、この絵がみれて幸せです。もう何もいりません!」
ネロとパトラッシュは死にました。
そして、天使がまいおり、お金も、食べ物も心配のいらない天国へと
いったのです。

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