桃‐MOMO‐ 2
ムシは、森を進み、一軒の小屋を発見した。
「なんだ?…」
中には、小さな机と、椅子と大きな本棚に、ぎっしりと書物が並んでいた。
ゆっくりと小屋に足を踏み入れ、部屋を見回したが、これといって変わった所は無い。
「なにか用かね?…」
「!?」
こんな事は初めてだった。気配すら感じなかった。まるで、空気のようだ。
長い、緑色の髪をした、赤い目の男が立っていた。
「貴様は!?」
「鬼か。森の入口で死んでる奴らの仲間かね?」
「死んでるだと!?」
「ああ…仲間に、よく吠える喧嘩馬鹿がいてね。」
「き、貴様、まさか…“雉”か!?桃太郎の家来の…」
「よく知っているな?歴史好きか?」
「仲間を殺したのは…“狗”か…」
「物知りは嫌いじゃないぞ…いかにも、私は桃太郎様が家来、雉、同じく君の仲間を殺したのは狗だ。そして、今君の後ろにいるのが、“猿”だ。」
「え?」
次の瞬間、ムシの意識は途切れた。最後に見た映像は、真紅の衣と、黒い仮面を被った男が刀を振りかざす姿だった。
「鬼が動き出したな。」
「そのようですな。それにしても、狗の奴、勝手に暴れおって…」
「なんだ?…」
中には、小さな机と、椅子と大きな本棚に、ぎっしりと書物が並んでいた。
ゆっくりと小屋に足を踏み入れ、部屋を見回したが、これといって変わった所は無い。
「なにか用かね?…」
「!?」
こんな事は初めてだった。気配すら感じなかった。まるで、空気のようだ。
長い、緑色の髪をした、赤い目の男が立っていた。
「貴様は!?」
「鬼か。森の入口で死んでる奴らの仲間かね?」
「死んでるだと!?」
「ああ…仲間に、よく吠える喧嘩馬鹿がいてね。」
「き、貴様、まさか…“雉”か!?桃太郎の家来の…」
「よく知っているな?歴史好きか?」
「仲間を殺したのは…“狗”か…」
「物知りは嫌いじゃないぞ…いかにも、私は桃太郎様が家来、雉、同じく君の仲間を殺したのは狗だ。そして、今君の後ろにいるのが、“猿”だ。」
「え?」
次の瞬間、ムシの意識は途切れた。最後に見た映像は、真紅の衣と、黒い仮面を被った男が刀を振りかざす姿だった。
「鬼が動き出したな。」
「そのようですな。それにしても、狗の奴、勝手に暴れおって…」
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