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時と空の唄7-6

[345]  花神 ミライ  2008-10-05投稿

薄く開いた扉の奥から老人らしき男が虚ろな目でこちらを見ている。
「なんじゃい、若造が。」
「久しぶりだな、ルーベ爺さん。元気にしてるか?」ルーベと呼ばれた老人はフン、と鼻をならし中に入れてくれた。
「腰痛が酷くなっとるわい」「そりゃお大事に。
で、早速なんだが、情報を提供して欲しい。」
しばらくの沈黙の後ルーベが言った。
「嫌じゃ。」
「そこを何とか。な?」
ラウフが手を合わせて頼み込んでいる。
ルーベは黙って四人を順に観察し始めた。
やがて視線がシーラで止まった。
「お前さん、美人じゃのう」シーラはひきつった笑顔で答えた。
「ど、どうも…。」
明らかに口元がひくひくしているがルーベはそれに気付かない様子で続けた。
「うむ。このべっぴんさんに免じて情報提供をしてやろう。」
「よし、じゃあ、【三種の神器】についてだ。」
「【三種の神器】?おーおーあの伝説の。」
「それについて何でもいい、教えてくれ。」
「むう、あれについては色々あるのぅ。ただ、デマも多いからの、伝説についてはクラーン島の連中に聞いたほうがいい。」
「伝説を紡ぐ島…か?」
「おおそうじゃ。」
「よし、サンキュー爺さん」
思いがけず大漁の収穫をした四人は情報屋を後にした。

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