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リアル人生ゲーム?〜伶盤〜

[241]  彌喩  2008-10-05投稿
二度目、伶が‘そう’したのは計画的だった。

荷物整理なんかで、実家となおの所を行き来していた伶は、たまにはなおの所に泊まったりもした。
前の様に普通に過ごせていた。
彼女からメールが来ない限りは‥

一般的には理解されないんだろーけど。伶となおの関係は。

そんな中で伶は、

『あたしにはまだチャンスある?彼女と今別れられないよね』

と、ふざけ半分に聞いたりして。

だけどなおは、

「‥‥。それはムリだね。」

少しの沈黙の後、押し殺す様に言った。
なおの覚悟が伶に伝わってしまった。

二度目は、この瞬間から計画された。
伶は冷静だった。
ここまで来ると涙も出なくなった。
毎日あれほど泣き続け、泣き崩れ、泣きじゃくり、‘泣き’の言葉すべてをしてきた。

計画が始まってからは、逆に伶は笑ってばかりいた。些細な事でもそれほどでもないテレビにも、そして、なおの前でも。
笑っていた‥

誰にも気付かれないようにしたかった。
今度は確実にしたかった。
なおと離れたくないという気持ちが、恐怖心を芽生えさせ、ビルの上からは早々に降りた。

『あれしかない!』

伶はそれに決めた。

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