BAD GIRLその?
「儲け話、だぁ?うさんくせぇな」
タックは眉をひそめながら、俺が気まぐれに頼んだシェフの気まぐれランチを自由気ままに食べ切り、
「あ、すいません、お水頂けますか?」
と何故かイケメンのウェイターには猫を被る。
そんな事をしても、さっきのやり取りをウェイターも見ていたから無駄だと思うが。
利口なウェイターは、先程店主と彼女を追い出すべきかどうか相談していた事は全く態度に出さず、にこやかに水を注いだ。
全く、接客業者の鏡だ。俺も人と接する時はかくありたい。
俺はウェイターが離れるのを待って、話の続きを切り出した。
「確な話さ。上手く行けば大金が手に入る。や、アンタがいれば必ず上手く行く!
ちょうど相棒を探してたんだ。アンタなら腕も立つし、何よりアンタはとびっきり美人だ!」
それまで疑わしげに聞いていたのが、最後の言葉で気を良くしたらしく、
「…そこまで言うなら、ちょっと聞いてやってもいいけど」
と乗り気になる。
チョロい。
実際、彼女は本当に見た目はいい、見た目は。
ザンバラなショートヘアは俺の趣味じゃないが、大きな瞳は長い睫毛に縁取られ、形の良い唇は十分に男心をくすぐる。
胸が無いのは詰め物でもすればいい、俺が揉むワケじゃなし。
小柄だが、サロペットから伸びる素足は全体の割合から見れば長く、肌質も形状も合格点、いや120点。
暴力的な中身と裏腹な華奢な外見は、男に受ける。
と目の前の女を2秒で値踏みして、計画を打ち明ける。
いや、始めると言った方が正しいか。
感想
感想はありません。