奈央と出会えたから。<243>
『そう。簡単に体を許しちゃダメよ。
損するのは、女の子の方なんだからね。
母さん、奈央にそれだけは言っておくわよ。』
『‥‥分かってる。言われなくても分かってる。』
母の言いたいコトは分かってる。
母は、あたしの体のコトを本当に心配してくれているから。
でも――
面と向かってハッキリ言われちゃうと、
なんだか恥ずかしくて、
ちょっと素っ気無く言葉を返しちゃった。
本当は――
そんな風にあたしの体のコトを心配してくれる母に、
心の底から、とても感謝していた。
『じゃあ行って来るわね。聖人君によろしくね。』
『うん。行ってらっしゃい。』
母が仕事に行ってからも、シフォンケーキ作りに熱中するあたし。
よおしっっ!!
後は、ステンレス製のお鍋に流し込んで――
焼くだけっっ♪
何とかここまで辿り着いた。
よかった。
間に合いそう♪
数分後――
焼けたふわふわのシフォンケーキに、
あらかじめ泡立てておいた、
チョコ生クリームをサンドして、
出来上がりっっ♪
とてもシンプルなケーキだケド、
しっとりとした生地の、
このシフォンケーキは、
超オススメなんだ♪
もうそろそろ聖人が来る頃だなぁ。
なんか‥‥ドキドキして来た。
はぁ‥‥。
好きなヒトを待つのって、
どうしてこんなに緊張するのかな‥‥。
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