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なみ

[139]  雨子  2008-10-10投稿
本当は紙とペンが欲しいのに、今日は何も持っていない。
突然の雨で、あえなく一人お茶する事になり、持ってきた本を読むには絶好のチャンスだった。

周りを見渡せば、サラリーマンばかり
本当につまらないカフェ。
そんな私も、私の彼も、毎日会社に通う日々を過ごしている。
彼と付き合い出したのは、丁度3ヶ月前。
数回デートをしていたら、普通に告白されてそのまま付き合う事になった。

穏やかで紳士的な優しい人…。
それ以上でも以下でもない。

私が彼に気負ってしまうばかりだ。

とても誠実で、将来も考えて貯金をしようと彼は言うが、私にとっては気の早い話と思ってしまう。
29歳の男と、26歳の女にとっては普通の事なのかもしれない。

でも、どんなに距離を縮めようとしても、どんなに体を重ねても、何がしっくりこない日々が続いているのも確か。

熱いミルクティで雨に当たった体を温めてみるが、頭はどうしても温まらないみたい。

彼と付き合った3ヶ月は、大親友と会えなくなった3ヶ月。

今では電話とメールでコミュニケーションがとれるだけ。

身を引き裂かれるほど、胸が痛い時がある。
『今でも愛してるよ(笑)』
『会えないけど、俺に出来ることがあったら言って』
彼からのメールは弱い私の涙を誘う。

私の大親友だった彼は、私の半身みたいな感じだった。
15年間付き合い、お互いをさらけ出した。
似たようなだらしない性格の二人が、ドロドロと依存しあって、激しくぶつかりって。
言葉じゃなくて、体でつながって、自然に寄り添って、時には罵り合う…
そんなキレイな彼が好きだった。
汚くもあり、冷酷で、人懐っこい。
そんな男に依存し、そんな男に依存され。

激しくも幸せな日々だった。

常に刺激ばかりで、私は穏やかさに憧れ、その結果が今に至る。
果たしてこれで良かっのだろうか?

私はただ…
『愛してる』の言葉が欲しいだけなのかもしれない…

いつかはこの穏やかな波に慣れると思うけど、大きな波に包まれる感覚はもう二度と味わえない。

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