携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> しあわせ

しあわせ

[199]  貴希  2008-10-10投稿
ぼく、廉真 青(れんま せい)とキミ、紀一 晴(きいち はる)は幼なじみだ。ぼくはキミに恋をしている。小さい頃からずっと。キミは僕にとって生きていく源だった。あの日までは。



10月15日、母さんは癌で亡くなった。それは僕が3歳のころ。泣いている僕を励ましてくれたのはキミだった。
『青、泣かないで。お母さんはもう戻って来ないなんて思わないで。死んじゃった人はね、一番大好きな人の横で一番大好きな人をずっと見守ってるんだって。だから今、青のお母さんは青の横にずっといるんだよ。だから寂しくないよ。晴も青の横にずっとずっといるからね。』それから晴はずっと僕の横にいた。いつもいつもついて来た。

それから1年経ってある時突然晴言った。
『ねえ、青の夢ってなぁに?』
『僕?僕はお医者さんになってお母さんみたいな人たちをいっぱい助けるんだ。』
『お医者さんかぁ…。じゃあ晴の夢は青の……』



『コラッ、青、起きろっ。』
『あと5ふ〜ん…』『何を言ってるんだ。』
ゴンッ
『うぅん…イタッ!』
『今度私の授業で寝たら生徒指導室へ呼び出しだからなッ!』
せっ…生徒指導室!?なんと!あそこはヤクザのような先生6人に1時間ずっと睨まれるという恐怖を越えた領域ではないか…。するとクスクスと後ろから笑い声が…と思ったらやっぱり晴だった。
『笑うんじゃねぇよ!』
『生徒指導室行ったら学年どころか学校全体のリーダー的存在の青クンも腰を抜かしちゃうんでしょうか?』
『んなワケねぇだろ!』
お腹を抱えて笑う晴。きっと俺が学校でエラそうにしてる姿と生徒指導室から出てきてヘナヘナと腰を抜かす俺を想像してるんだろう。だけど晴のその笑顔を見たらそんなのどうでも良くなる。そんな風に晴を好きな俺だけど告白なんてしたってふられるのは目に見えてる。カワイくて、スタイルも良くて、頭も良くて、性格も良いモテモテでカンペキな晴と違って、俺は顔も性格も頭もイマイチで全然晴と釣り合わない。取り柄といえばこの学校で一番権力を持ってるってことかな。ホントにこんなヤツを好きになったことを後悔するよ…。ちなみに晴は性格が良いって言ってもやっぱり女、面食いなヤツなのだ。俺なんかは眼中にない。ただの友達だった。
『青、一緒に帰ろ〜』
でも嬉しいことと言えば晴はカレシができてもずっと俺と一緒に帰ること。もしかしたら晴も…

感想

感想はありません。

「 貴希 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス