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このまま

[410]  村田 祐  2008-10-13投稿
『ボォンボォーブォンボボボボ』(バイク音)
俺は当時警察からも目を付けられていたロクでもないヤンキーだった。

いつも世の中に不満を抱え夜になると小さな単車でデッカイ社会と喧嘩をしてた。

健「今日はどこに走りに行く?」
俺「今日は地元を軽くながして帰ろうぜ。」

いつも暴走か喧嘩。
仲間と集まっては酒をのんでばかり、でもそれが楽しかった。ただ仲間といれる事が楽しかった。
「イッキいきます」
「イッキイッキイッキ」本当に楽しい時間
でもそんな時間も長くはなかった。
俺は傷害や恐喝を繰り返し警察に逮捕をされた。
「お前らにはずっと目を付けてたからな。他にも余罪がありそうだしな。とことん調べてやるからな」
留置場にいれられ毎日取り調べだった。
余罪もやはりたくさん出て来て俺の罪名は二つや三つではすまなかった。
そんな中いつも白い壁に囲まれ頭がおかしくなりそうになっていた。
そんな状態で警察の取り調べはすごくきつかった。
二回目の鑑別。一回目は中三の時に傷害をお越し入っていた。
二回目の鑑別ではもう少年院を覚悟していた。だからマジメにしていなかった。
同じ部屋の奴と話しをしたりふざけ合いしていた。
そして四週後の裁判。
結果はやはり…
「少年を中等少年院送致とする」
なぜか目の前がボヤけてみえた。俺は泣いてるのか?隣の母を見ると大粒の涙を流していた。
こんな俺の為に泣いてくれてるのか?どうして?いなくなってせいぜいしてんじゃないのか?
俺はその時母が俺を本当に子として愛してくれてるって気付いた。
俺もそんな想いに気付き涙を流した。

少年院に入り最初は独居に入れられた。
「はぁ〜、とうとう入ってしまった」

少年院では、入院してから約二週間は寮での団体生活の為の準備期間。
毎日行進の練習や発生練習。
「左、左、壱、弐」
足を恥ずかしいぐらいあげる、腕を恥ずかしいぐらい上げる。
本当に辛い期間だ。
入院して二日母から手紙が来た。
「祐ヘ
お母さんは母親失格です。子供一人守れません。お母さんは親戚から育て方が悪いって怒られました。
でもお母さんは間違ってないと思ってる。
祐は本当は優しい。お母さんは知っていますよ。虫一匹死んでも泣いてしまうあなたを知っています。
きちんと罪を償ってまた一緒に暮らそう。
皆待ってるからね。
今日が辛くても明日はきっと良い日になるから
母より」

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