携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 奈央と出会えたから。<247>

奈央と出会えたから。<247>

[560]  麻呂  2008-10-14投稿

『シフォンケーキの味がする。』



『‥‥‥‥。』



思わず絶句。



そ‥そんなの、当たり前じゃん。



聖人の――



何時ものクールな、


その顔で言われたら、



あたし――



その言葉、



どう受け止めればいいの?!





『‥‥って感想じゃ‥‥‥ダメ?!』



少し傾けた顔から、


その切れ長の瞳の視線は、



あたしに向けられる。



『‥‥‥ダ‥‥ダメって 訳じゃ無いケド‥‥‥。

それって感想になってないよ。』



一生懸命作ったから、



もっと喜んでくれると思ったんだもん。




『‥‥このシフォンケーキ。生地がふわふわしてて、気持ちいいな‥‥‥。』



でも――



そう言って、



2切れ目のシフォンケーキを、



パクリと口の中へ放り込む聖人の顔が、


凄く――



幸せそうに見えたから――



『味は?!ねぇ味は‥‥どうかな?!』


『味?!‥‥おぅ、味は‥‥‥。』



きっと、



美味しいってコトだよね――



そう思っていいのかな?!



『うんっっ。うまいっっ!!』



ギュッ――



聖人に抱き締められると、



なんでこんなに安心するんだろう――



なんでこんなに胸が苦しくなるんだろう――



『よかった。また作ってあげるね。』



『う〜ん。今度は生クリーム入れなくていいぜ。』



『え〜〜。なんで?!それじゃあ、スポンジだけになっちゃうよ?!』



『い―の。シンプルなのが好きだから。』



『うん。じゃ、今度作るトキは、そうするね。』



『‥‥うん。』



ギュウッッ――



聖人――



痛いよ。



何でかな――



そんなにギュウッてされると、



胸の奥が、



キュンッて、



凄く、



痛くなるんだ――

感想

感想はありません。

「 麻呂 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス