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奈央と出会えたから。<248>

[578]  麻呂  2008-10-15投稿

『聖人‥‥痛いよ‥‥‥。』



こんなに強く抱き締められたら――



『あ‥‥ごめん。』


ドキドキドキドキ――



どうしてこんなに――



ドキドキするの?!


ソファ―の上で、



大好きなヒトに寄り添い――



ギュウッて抱き締められたら――



それは――



あたし達だけの幸せな時間(トキ)――



あたしだけの幸せな瞬間(トキ)――





『あ‥あたし‥‥聖人となら‥‥大丈夫だよ‥‥‥?!』



本当はコワかった――



あのコトが原因で、


あたし、



男のヒトがコワかった――



ずっと心の中で思ってたんだ――



あのコトが原因で――



大好きなヒトから触れられるのさえも、


体が拒絶してしまうのではないかって――





『ホンキで言ってるの?!』



あたしの顔の直ぐ目の前の聖人の顔は、


あたしの言葉に少し驚いた様で――



『‥‥うん。』



小さく頷くあたしの顔は、



みるみるうちに真っ赤になった。



そして――



『奈央‥‥。』



そのまま――



キスされた――



何時もより優しく――



何時もより激しく――





『愛してる‥‥。』


聖人の手が――



あたしの背中に回される――



どうしよう――



ドキドキドキドキ――



緊張して――



ドキドキが止まんないよっっ――





『‥‥奈央。震えてる‥‥‥。』



『き‥‥緊張しちゃって‥‥‥。』



『‥‥‥コワい???』



『‥‥うん‥‥‥。』



聖人は、



ゆっくりとあたしに再びキスをした――

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