初恋-秋風-
長いはずの夏休みもあっという間にすぎていき、明日はもう彼が帰る日になっていた。
今日は二人で行ったあの海に行く約束をした。
待ち合わせ時間より少し早いが彼はもう来ていた。
一年前より背も伸びて、いつの間にか男らしくなってる。なんだか別人みたい。
「なんだよ」
「なんでもない」
きっとこういう時間が幸せなんだなと思った。
海につくと、ほとんど人はいなかった。
「静かだね」
「盆あけだしな」
海風が気持ちいい。水面がキラキラしている。
「もうすぐ向こうに帰るね」「あぁ…」
気がつくとそう言っていた「遥、俺…」
「何?」
風がきつくてよく聞こえない。ただ彼の顔は真剣だ。「高校も向こうで進学する」「…えっ」
聞きたくなかった。
「一人残ってでもそうする」
「………」
言葉がでてこなかった。
しばらく沈黙が続いた。
「ごめんな…」
彼がそうつぶやいた。
私は聞き取れなかったふりをした。聞きたくなかった「おなか…すいたね」
話題を変えて、私は足早に歩いた。
帰りもその話には触れなかった。
家に帰ってもショックで…どうしていいかわからなかった。
心の中で高校になったら帰ってくるんじゃないかと期待していたんだ。
今日は二人で行ったあの海に行く約束をした。
待ち合わせ時間より少し早いが彼はもう来ていた。
一年前より背も伸びて、いつの間にか男らしくなってる。なんだか別人みたい。
「なんだよ」
「なんでもない」
きっとこういう時間が幸せなんだなと思った。
海につくと、ほとんど人はいなかった。
「静かだね」
「盆あけだしな」
海風が気持ちいい。水面がキラキラしている。
「もうすぐ向こうに帰るね」「あぁ…」
気がつくとそう言っていた「遥、俺…」
「何?」
風がきつくてよく聞こえない。ただ彼の顔は真剣だ。「高校も向こうで進学する」「…えっ」
聞きたくなかった。
「一人残ってでもそうする」
「………」
言葉がでてこなかった。
しばらく沈黙が続いた。
「ごめんな…」
彼がそうつぶやいた。
私は聞き取れなかったふりをした。聞きたくなかった「おなか…すいたね」
話題を変えて、私は足早に歩いた。
帰りもその話には触れなかった。
家に帰ってもショックで…どうしていいかわからなかった。
心の中で高校になったら帰ってくるんじゃないかと期待していたんだ。
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