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*終焉を願う*5

[434]  佐倉澄  2006-06-12投稿
「げほっ…」
どうも、意識が遠くなってきた。
まぶたが重くなっている。
ここで寝てはいけないことを、私は承知しているはずだ。
しかし、もう可能性のない旅路。
あきらめてもよい、そんな気分になっていたのだ。
歩いていた足を止め、その場に倒れこんだ。



あぁ、もう、私は。
この雪山の中で息絶える。
銀の世界。異世界のような、そんな美しい場所。


(今更、太刀打ちできるはずがなかったんだ)


ほんの少しの後悔の中、彼は意識を失った。

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