初雪 1
好きになった人が、たまたま教師だった。それだけ。
まだ少し肌寒い4月の体育館の中で、アタシはくだらない校長の話しを聞いている。入ったばっかの新入生への抱負の言葉だとか、中だるみの2年だとか、3年生はいよいよ受験に向けて…なんて、お決まりの台詞たち。受験なんて、言われなくたって分かってるっつーの。
アタシの通う高校は地元では一応伝統高で通ってて、そこそこ偏差値も高い。アタシの家族はみんなここの高校出身だから、アタシもここに入るのは当たり前みたいになってた。でも家族の中で一番頭の悪いアタシは、中学の時に入るの無理って言われたんだけど、それでもおいじちゃんとか、親とかおねーちゃんに白い目で見られたくなかったから、必死で勉強して一応入る事だけは出来た。
でも、結局入学してから落ちこぼれちゃって、3年になるまでいっつも成績は最下位。先生にも呆れられる始末だし。周りにもアタシがバカなのはバレてるから、同じ高校には友達もいない。それでも、こうして真面目に学校に来てるのは、どうしても会いたい人がここに居るから。
高校最後の年、アタシには絶対振り向かせたい人がいる。
まだ少し肌寒い4月の体育館の中で、アタシはくだらない校長の話しを聞いている。入ったばっかの新入生への抱負の言葉だとか、中だるみの2年だとか、3年生はいよいよ受験に向けて…なんて、お決まりの台詞たち。受験なんて、言われなくたって分かってるっつーの。
アタシの通う高校は地元では一応伝統高で通ってて、そこそこ偏差値も高い。アタシの家族はみんなここの高校出身だから、アタシもここに入るのは当たり前みたいになってた。でも家族の中で一番頭の悪いアタシは、中学の時に入るの無理って言われたんだけど、それでもおいじちゃんとか、親とかおねーちゃんに白い目で見られたくなかったから、必死で勉強して一応入る事だけは出来た。
でも、結局入学してから落ちこぼれちゃって、3年になるまでいっつも成績は最下位。先生にも呆れられる始末だし。周りにもアタシがバカなのはバレてるから、同じ高校には友達もいない。それでも、こうして真面目に学校に来てるのは、どうしても会いたい人がここに居るから。
高校最後の年、アタシには絶対振り向かせたい人がいる。
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