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ソードメーカー14―?

[502]  いっと  2008-10-19投稿
「…正に捨て駒ですね…」ルークはぽりぽりと頭を掻きながら、一つ大きく息を吐いた。
「しかし…そうは言ったものの、具体的な対策は今の段階では取れぬな。残念ながら…」
「そうですね。相手の出方が分からない以上、他の場所を手薄にしてまでその砦に騎士を回すという事はできませんからね。」
「ふむ…」
リグラは腕組みをしながら考え込んでいたが、やがて何かを思いついたかのように、顔を上げた。
「そうじゃ…。ラト殿にこれを伝えて、注意を呼びかけよう。精鋭騎士を何人か連れて行くと言っていたから、万一の事があっても大丈夫じゃろうて」
そう言うと、リグラは足早に宰相府を後にして、ラトの元へ向かった。
一人残されたルークは一口紅茶を飲んだ後、キラリと眼鏡を光らせて、近くにある棚から暗黒剣側の資料を取り出した。
この陰謀の発案者は恐らくマギウスだろうな…。奴のやりそうな事だ…―\r
ルークは資料に書かれたマギウスの名前を、侮蔑の表情で見つめた。
しかし…宰相のエリウスまでもが我が国への侵略を考えていたとは、思わなかったんだけどなあ…―\r
エリウスの名前を見ながら、ルークは小さく首を傾げると、資料のページを捲っていった。

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