どんなに拒んでも明日は来る
君が眠たい目を擦りけだるそうに身体を起こす
僕を見ても何も無かったかのような表情＼r
淡々と帰る準備をして窓の外を眺めながら僕の支度を待つ
君の側まで寄って後ろから身体を抱き締めた
君はするりと身体をかわし呆れた顔で僕を見た
キスをしようとすれば
『化粧が取れますから』と下を向いた
一夜明ければ僕を忘れてしまったかのような態度
あんなに愛し合ったのに
まるで嘘の様に思えて来る

帰り道
君との会話は殆ど無かった
何を思っているのか
聞いてみようかとも思ったけれど聞けなかった
そんな時ぽつりと君が言葉を漏らした
『普通の恋人同士だったら』
そこで言葉は止まった
その先を聞く事は出来なかった
『じゃあ此処で』
君との別れの時
許されるなら君を引き止めたい
『またね』
笑顔でそう言うしかなかった

何の躊躇いも無く去って行く
その小さな背中にどんな思いを背負っているのだろうか
決して振り返らず歩いて行く
切ない
寂しくて苦しい

出会ってしまったと諦めるよりも出会えたんだと感謝しよう

君が現れて全てが綺麗に見えて全てが愛おしくなる

美しい物程壊れやすく
大切な物程失いやすい
だったら僕は君を愛し続けて君との世界を輝かせ続けたい

そんな事を思いながら君を見送った

君の姿が見えなくなる

また会いたい

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