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光の中で 第1話

[277]  ミサ  2008-10-22投稿
もうこの世にいたくない。
私なんかこの世にいたってしかたない。毎日毎日雨のように私に降ってくる「バカ」「死ね」「キモい」などという言葉。
私は、もう精神的にも、身体的にも限界だった。

「死にたい」

私は、心からそう思った。
私は、後ろから、トラックが来たのを見計らい、トラックに突っ込んだ。そのトラックは、きれいな桜がえがかれていた。何故かその桜が印象に残った。バイバイ、今までの16年間、そしてこの腐りきった世界。
その時、目も開けていられないほどの光に包み込まれた。
やっとのことで目を開けると、私は何故か元の歩道にいた。
私の目の前を1台のトラックが通り過ぎていった。
私は、さっき死のうと突っ込んだトラックだということがすぐにわかった。
だって、あの印象に残るきれいな桜の絵がえがかれていたから。
もう一度死のうと、今度は血のように真っ赤な車に突っ込もうとした。
そのとき、私の肩を誰かが引っ張った。私は歩道に引っ張り倒された。
クラクションを鳴らし、「バカヤロー?」という声とともにあの赤い車は私の前を通り過ぎていった。
「バカヤロー??」私はもう一回怒鳴られた。
後ろを振り返ると、15、6歳の男の子が必死の形相で私を睨んでいた。
「バカヤロー?、命は一つしかない、大切にしろって習わなかったのか?」
私はそのせりふに大笑いしてしまった。そんなに笑えるせりふでもないのに。
こんなに笑ったのは何年ぶりだろう?
「なに笑ってんだ?そこ笑うとこじゃねーだろ??」
「ごめん、ごめ・・」
ぷ・・ぷ・・
アハハハハハ??
何故かやっぱり笑えてしまう。
「っちょ、おめ笑いすぎだ?ときかく、もう命を粗末にするようなことはするんじゃねえぞ?わかったな?」
その男の子はそう言い捨てると、さっさとどこかへいってしまった。
(お礼ぐらい言いたかったな)
(名前はなんていうんだろう)
「あ?」
(さっきの男の子の忘れものかな?)
そこには、かばんが落ちていた。
精明学院高校1年、D組、村井 嘉彦とかかれていた。
(精明(せいめい)学院って私といっしょの学校じゃん?しかも同じ学年・・)(こんなことってマジであるんだぁーー?)と驚いた。

第2話に つづく

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