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初めての恋…12

[421]  ひろ  2006-06-15投稿
佐藤は何が起きたのか把握出来ずにいる…

私は佐藤から唇を離した。

「ホント鈍いよっ!!」
佐藤の唇の感触を確かめるように唇をかんだ。

佐藤はちょっと後退しながら口に手をあてて「……っ、し、白井?」
「え?何?どうした?どうするの?」

なんかパニック?てか、最後の質問は自分に対してですか?

私はドキドキしてる自分の胸に手をあてながら…深呼吸をして言う
「ずっと、好きだったから…
ごめんね、こんなことしちゃダメだって分かってるケド、好き…だから、私。」

ドキドキする…
なんか上手い言葉出てこない。
「す…き…」
胸の奥から何かがこみあげて来る。涙が自然に溢れる。

「ご…めん、…ごめんね。」
いろいろ考えてた言葉もあったけど、謝りの言葉しか出てこない…

「白井…。」
佐藤が私の涙を拭う…

あったかい佐藤の手…
ツネッ!!
「っ…イタ。」
え?何??
佐藤が私のホッペタをニコニコしながらつねっている…

「は、はにしゅんの?」
あぁ、日本語になってない〜、泣

「謝るなよ…。」
佐藤は私の頬から手を離した。


「佐藤…?」

「いやぁ〜、こういう形で唇、奪われるの初めてだけどなぁ♪」

「ご、ごめんね。彼女いるのに私…」
コレは浮気行為だ。

「いいよ、彼女とかまだわかんないし…
ホントに俺の事好きって思ってるのかもわからんし」

佐藤は少し淋しそうな顔をしてる

そういう顔見ると、胸が締め付けられる感じがする。

何て言えばいいだろ。
「あ、あの」
「俺…」私の言葉を遮る。
「…俺、聞いてみるよ、愛さんに…」

「…うん。きっと大丈夫だよ☆」

佐藤は不思議そうな顔してる
「応援してんの?俺の事好きって言ったのに…」

「あはは…」
私は誤魔化すように笑った…
だって、私にはどうしようもないもの。

「すぐ諦めるのって白井の悪い所かもな、好きだから、愛さんじゃなくて私を見て!!とか言わないの?」

意外な言葉だった。

「え??だって…、」
何、これ?
ただ、意味もなく言っただけ?
それともそんな事言っていいの??

???
頭がパニックだ。
深く考えすぎ?

でも、私は次の自分の言葉にもっと驚いた。
「私の事、見てくれるの?」

あ!!バカー私。

「ご、ごめっ」
慌て訂正しようとする。
フワッといい香りがして…何かが私の口を塞ぐ…


え?ええ??
佐藤ー!!
永くて甘いキスー。

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