長女へ〜5〜
なぜ長女を愛することができなかったのか…
今はその答えがわかる。
それは、私自身も愛された経験がなかったから。
この事実は長女を愛せない理由を探す中で最近ふと浮かび上がってきた。
まさか自分が親から愛されていなかったなんて、
想像もした事はなかった。
裕福な家庭で、
何不自由なく育てられた。
私は幸せものだと思っていた。
両親の自分に対する接し方に、
厳しいとは思ったが、
愛情がないとは思った事がなかった。
気付かなかった。
いや、気付かないふりをしていただけなのかもしれない。
長い間、封印していた幼いころの感覚が、
長女を媒体として急に心によみがえってきた。
世間的にはとても仲のよい、素敵な家族に見えていただろう。
礼儀作法はことのほか厳しく躾けられたから、
大人の集まり行くと決まって皆から誉められた。
『お利口さんねぇ』
父も母もさぞ誇らしかっただろう。
今思えば、窮屈で自分の考えなんて言いだせない
ピリピリした空気が家庭内には常に流れていた。
特に父はくせものだった。
今はその答えがわかる。
それは、私自身も愛された経験がなかったから。
この事実は長女を愛せない理由を探す中で最近ふと浮かび上がってきた。
まさか自分が親から愛されていなかったなんて、
想像もした事はなかった。
裕福な家庭で、
何不自由なく育てられた。
私は幸せものだと思っていた。
両親の自分に対する接し方に、
厳しいとは思ったが、
愛情がないとは思った事がなかった。
気付かなかった。
いや、気付かないふりをしていただけなのかもしれない。
長い間、封印していた幼いころの感覚が、
長女を媒体として急に心によみがえってきた。
世間的にはとても仲のよい、素敵な家族に見えていただろう。
礼儀作法はことのほか厳しく躾けられたから、
大人の集まり行くと決まって皆から誉められた。
『お利口さんねぇ』
父も母もさぞ誇らしかっただろう。
今思えば、窮屈で自分の考えなんて言いだせない
ピリピリした空気が家庭内には常に流れていた。
特に父はくせものだった。
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