桜の木とともに 本編?
「私ね、一つ夢ができたの」
急に話題を変えてきたが、「どんな夢?」
「大和君のお嫁さんになりたいの」
ドキッとする内容に私は驚いたが、
「オレだって桜の旦那になりたい」
そう互いの将来を約束していた。
その中でも、桜の木は優しく、私たちを祝福してくれるかのように、花びらを落としていた。
私は当時の約束した桜の木の下にいた。
あの時と変わらず、桜の花びらを落としているが、私が桜の木に懐いていた理由は、ただ桜が咲くからでもなかった。
桜と出会う前、祖母が他界してしまった時の事である。当時の私は、祖母の死がどんな感じかよく理解していなかったが、よく祖母とこの桜の木の下で遊んでいた。
祖母の思い出を殆ど覚えていないのが淋しいが、唯一、一言だけ覚えてる言葉がある。
「桜の木を愛してね」
そう言ったと思うが、それ以来私は、何かある度に桜の木に話をしていた。
他人から見れば独り言と見られるが、私が桜の木を好きでいられたのも、祖母の言葉のお陰なのかもしれないと、つくづく感じる。
祖母の墓はここら辺にはないが、祖父曰く、
「桜の木の下にも、骨を埋めた」と言っているが、本当かどうかは謎である。
急に話題を変えてきたが、「どんな夢?」
「大和君のお嫁さんになりたいの」
ドキッとする内容に私は驚いたが、
「オレだって桜の旦那になりたい」
そう互いの将来を約束していた。
その中でも、桜の木は優しく、私たちを祝福してくれるかのように、花びらを落としていた。
私は当時の約束した桜の木の下にいた。
あの時と変わらず、桜の花びらを落としているが、私が桜の木に懐いていた理由は、ただ桜が咲くからでもなかった。
桜と出会う前、祖母が他界してしまった時の事である。当時の私は、祖母の死がどんな感じかよく理解していなかったが、よく祖母とこの桜の木の下で遊んでいた。
祖母の思い出を殆ど覚えていないのが淋しいが、唯一、一言だけ覚えてる言葉がある。
「桜の木を愛してね」
そう言ったと思うが、それ以来私は、何かある度に桜の木に話をしていた。
他人から見れば独り言と見られるが、私が桜の木を好きでいられたのも、祖母の言葉のお陰なのかもしれないと、つくづく感じる。
祖母の墓はここら辺にはないが、祖父曰く、
「桜の木の下にも、骨を埋めた」と言っているが、本当かどうかは謎である。
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