ロストクロニクル3―9
タクトは、呪いの種類まで見破るとはさすが校長だなと感心していた。だが、呪いが死の呪いだということくらいタクトも知っていたことだ。
「タクト、何の話だったの?」
パールが呑気に聞いてきた。
「えっ、いや、別に・・・」
問題はその呪いの期限があと少ししか無いことだ。
「またあとでー」
「じゃあなー」
タクトたちは朝早くから起こされた。生徒たちが登校してくるからだ。
「コーディア先生に会えるのは学校が終わってからそうよ」
ミュークが起こしに来る前には、もう起きていたパールがミュークから聞かされたことらしい。
「あー、あの異常・・・じゃなくて、風変わりな先生のこと?」
校門のところまで半分寝ていたタクトが、寝起きの顔を擦りながら言った。
「タクト?まだ寝てるのか?」
タクトの眠そうな顔を見ていたウェドが笑っていると、前から子供たちの集団がやってきた。
「子供たちがこんなにいっぱい」
パールが三つ目の集団の多さに驚いているとき、一つの赤い影が走ってきた。
「あっ、昨日の奴だ」
「昨日の子だ!」
ウェドの呑気な声とタクトの声が重なった。
赤い影は昨日と同様にタクトたちを横切って行った。
「なんで走ってるんだ?」
後ろから追いかけて来たのは一人の少女だった。
「はーい、止まってー」
パールが平然と少女の前に立ちはだかった。
「何ですか?」
「あなたは何盗まれたの?」
「えっ?」
本当に訳が分からないといった様子だ。
「私は何も盗まれてません!退いて下さい!」
少女はパールを無理矢理退けると赤い影を追いかけて行った。
「良かったじゃないか。何も盗まれてなくて」
ウェドがパールを慰めた。
「何も盗まれてないのにどうして追いかけてたの?」
夕暮れ時になった。フラットはいつもの様に誰とも関わることなく下校していた。だから、もちろんフラットは知らないこのあと降りかかる災難も
「フラットー!逃げて!」
「なんだよ。シャープ」
「四人来るわよ」
「お節介だな。だから、それが?」
フラットはいかにも興味なさそうに言った。この世の全てに興味がなさそうだ。
「分からないの?だから、逃げなきゃ」
「いいよ。視界に入ったら自分で勝手に逃げるから」
その時
「おーい!フラットー!」
遠くの方で声が聞こえた。
「タクト、何の話だったの?」
パールが呑気に聞いてきた。
「えっ、いや、別に・・・」
問題はその呪いの期限があと少ししか無いことだ。
「またあとでー」
「じゃあなー」
タクトたちは朝早くから起こされた。生徒たちが登校してくるからだ。
「コーディア先生に会えるのは学校が終わってからそうよ」
ミュークが起こしに来る前には、もう起きていたパールがミュークから聞かされたことらしい。
「あー、あの異常・・・じゃなくて、風変わりな先生のこと?」
校門のところまで半分寝ていたタクトが、寝起きの顔を擦りながら言った。
「タクト?まだ寝てるのか?」
タクトの眠そうな顔を見ていたウェドが笑っていると、前から子供たちの集団がやってきた。
「子供たちがこんなにいっぱい」
パールが三つ目の集団の多さに驚いているとき、一つの赤い影が走ってきた。
「あっ、昨日の奴だ」
「昨日の子だ!」
ウェドの呑気な声とタクトの声が重なった。
赤い影は昨日と同様にタクトたちを横切って行った。
「なんで走ってるんだ?」
後ろから追いかけて来たのは一人の少女だった。
「はーい、止まってー」
パールが平然と少女の前に立ちはだかった。
「何ですか?」
「あなたは何盗まれたの?」
「えっ?」
本当に訳が分からないといった様子だ。
「私は何も盗まれてません!退いて下さい!」
少女はパールを無理矢理退けると赤い影を追いかけて行った。
「良かったじゃないか。何も盗まれてなくて」
ウェドがパールを慰めた。
「何も盗まれてないのにどうして追いかけてたの?」
夕暮れ時になった。フラットはいつもの様に誰とも関わることなく下校していた。だから、もちろんフラットは知らないこのあと降りかかる災難も
「フラットー!逃げて!」
「なんだよ。シャープ」
「四人来るわよ」
「お節介だな。だから、それが?」
フラットはいかにも興味なさそうに言った。この世の全てに興味がなさそうだ。
「分からないの?だから、逃げなきゃ」
「いいよ。視界に入ったら自分で勝手に逃げるから」
その時
「おーい!フラットー!」
遠くの方で声が聞こえた。
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