奈央と出会えたから。<261>
それから、あたし達は、
また元の仲良しに戻るコトが出来たんだ。
“親友”と呼べる様になるには、
まだ少し、時間がかかりそうだケド、
勇気を出してユカに自分の思いを伝えたコトは、
決して無駄になるコトは無く――
『奈央ぉ。先週、駅前に出来たスウィーツの店寄ってかない?!』
『うんっっ!!行く行くっっ!!あたしも行ってみたかったんだよね!!』
ユカは、中1の初めの頃のユカに、すっかり戻っていたし、
勿論、それはあたしも同じだった。
『あれ?!奈央。聖人は?!一緒にどうかなって思ったのに。』
そう言えば、
ユカは、聖人がチョコが大好きだってコト、
知ってるのかな。
やっぱ幼なじみだから、
知ってるよね。
『うん。なんか、先に帰っててって言ってた。多分、あたしとユカが、いつも寄り道して帰るのを知ってるからだと思う。』
『えぇ〜〜。じゃあ聖人、あたし達に気を遣ってるってコト?!』
ユカの言うとおり、
聖人は、あたしとユカに気を遣ってか、
近頃は、あまり一緒に帰らなくなった。
あたしが聖人と同じトキを過ごせる貴重な時間は、
唯一、一緒に帰るトキくらいしか無かったのに。
『ねぇユカ!!そのスウィーツの店行ったらさ、その後、あ〇とうの“クリームぜんざい”食べに行こっっ!!おごるからさ。
まかせて!!あたし、お小遣い出たばっかだから!!』
『いやだ。奈央ったらっっ。太るよっっ!!』
『いーのっっ!!』
そのトキは、
あたしの知らないトコロで、
聖人が色々、タイヘンな思いをしてたなんて、
全然しらなかった――
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