ハーフムーン ?
ミユキは店主を無視して登り続けた。
かなりの急斜面で、草が生い茂っており、なかなか思うようには進まない。
短いスカートで、むき出しになっているミユキの太ももは、気が付くと所々赤く腫れていた。
突然、大きなカミナリが森の中に鳴り響いた。
山の天気は急変する。
ミユキは気力をふりしぼり、先を急いだ。
やがて前方の草むらが途切れて、明るくなっているのが見えた。
ミユキはその場所まで、ヨロヨロになりながらも登り切ると、元の平らな景色が広がった。
わずか5秒間で滑り落ちた所を、50分かけて、ミユキはとうとう戻って来た。
地上はまだ霧が立ち込めていた。
この先、どこへ行けば良いのかも分からない。
すると霧の向こうから、かすかにアスファルトの道らしきものが見えた。
ミユキは草むらをかき分けて、その方角に急いで進む。
――間違いなく道路だ。
久し振りのアスファルトにミユキは下り立った。
すると、そこに1台のタクシーが止まっていた。
タクシーは後部座席のドアを開けたまま、誰かを待っている。
ミユキは目を凝らし、運転席を見つめた。
運転席には、男が座っている。
…そして男は、ミユキの方をゆっくりと振り返った。
かなりの急斜面で、草が生い茂っており、なかなか思うようには進まない。
短いスカートで、むき出しになっているミユキの太ももは、気が付くと所々赤く腫れていた。
突然、大きなカミナリが森の中に鳴り響いた。
山の天気は急変する。
ミユキは気力をふりしぼり、先を急いだ。
やがて前方の草むらが途切れて、明るくなっているのが見えた。
ミユキはその場所まで、ヨロヨロになりながらも登り切ると、元の平らな景色が広がった。
わずか5秒間で滑り落ちた所を、50分かけて、ミユキはとうとう戻って来た。
地上はまだ霧が立ち込めていた。
この先、どこへ行けば良いのかも分からない。
すると霧の向こうから、かすかにアスファルトの道らしきものが見えた。
ミユキは草むらをかき分けて、その方角に急いで進む。
――間違いなく道路だ。
久し振りのアスファルトにミユキは下り立った。
すると、そこに1台のタクシーが止まっていた。
タクシーは後部座席のドアを開けたまま、誰かを待っている。
ミユキは目を凝らし、運転席を見つめた。
運転席には、男が座っている。
…そして男は、ミユキの方をゆっくりと振り返った。
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