ノイズ‐NOISE‐第四章?
深夜の3時。気まずかったはずのウィルとフィオナはいつのまにか楽しくうちとけていた。
怪しい女として、世間を騒がせた間抜けな警察として、互いに見ているはずだったのに、いつしかそんな決められた枠はなくなっていた。
「あっはっは!じゃあ、盗ったのは・・・おばさん?」
ウィルはわくわくしながら訪ねた。
「惜しい!!実はですね、おじいちゃんだったんですよ!」
「なんじゃそりゃあ!!」ウィルはフィオナの笑い話に耐えきれず足をばたつかせ声にならない笑い声をあげた。フィオナはにこにこしている。
さっきとは一変、楽しい空気になり、ウィルは不思議な感覚に包まれていた。フィオナとの会話の中で、自分の心のうちを話したくなったのだ。フィオナなら、聞いてくれる。秘密にしていてくれる。そんな気分になった。
「あのさ、フィオナさん。さっき話したノイザーなんだけど。」
「はい?」
「俺、実はさ、ノイザーなんだ。」
ウィルは頭をかきながら、変な顔をした。こういう時、どういう顔をしていいのかわからない。
だがフィオナの方は驚きもしなかった。
「へぇ、すごいですね!」ウィルは思った。フィオナは無知なんだと。
感想
感想はありません。